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2013年9月

2013年9月 8日 (日)

原発事故後疑問アラカルト(1)

           原発事故後いわき市市長選の行方は?

 今年7月15日いわき市四倉の海岸は、三年振りという海開きのニュースが流れた。0.05μシーベルトになっているという理由からである。嬉しそうな子供たちの表情のアップ……。

 しかし、福島第一原発の港湾の放射線濃度は、上がっていた。
 7月9日には、福島第一原発の南の井戸からは放射線セシウムが30300ベクレル/ℓ。4日前の100倍という数値になっている90万㏃/ℓいう驚くべき数値から検出されている。
 この港湾は、四倉の海へとつながっているのだが、それでも、いわき市は、海開きを強行した。

 今年7月22日 東京電力は、汚染された地下水が海に漏れ出ていることを認めた。
 周囲のデータを分析したところ、放射性物質を含んだ地下の汚染水が海に流れ出ていると判断したそうである。(7月20日参議院選挙後、東京電力が発表した。)
 そんなニュースが流されながらも、いわき市は方針を変えなかった。(この件について、7月30日、いわき市教育委員会に連絡を取った。しかし、同委員会は、こうした福島第一原発由来のニュースについて情報収集もしていなければ、それは観光課が担当していると言った。海水浴へは子供たちが行くことが多い事象にもかかわらず、まったく問題意識がなかった。)

 今年7月22日「東京電力は、汚染された地下水が海に漏れ出ていることを認めた。周囲のデータを分析したところ、放射性物質を含んだ地下の汚染水が海に流れ出ていると判断したそうである。この発表は7月20日参議院選挙後、東京電力が発表した。 選挙後、堰を切ったように、次々に東電から汚水漏れの新事実が明らかになった。

 8月13日になると、東京電力は、福島第一原発の1、2号機タービン建屋海側の観測用井戸の一つから、1リットル当たり5万7千ベクレルの放射性トリチウムが検出されたと発表した。
 
また、東電は同じく1、2号機タービン建屋の海側にある別の井戸で1リットル当たり16万ベクレルのベータ線を放つ放射性物質を検出したとも発表した。井戸は海から約40メートル内陸にあり、同じ井戸では最大値だという。
 四倉の海は、それでも安全だったのか。
 7月末、いわき市は、東電に依頼して四倉の海水を調査した。結果、問題ないとされた。

 しかし、NPO法人いわき環境研究所の報告によると、今年1月~3月のデーターでは、渚近くの表面20センチのところで濃度が高く、それよりも深い所では、濃度が低いとのこと。それは今年の傾向のようだ。
 報告書は、これらの地点ではそれが昨年と異なっていることが注目されると言っている。渚近くのポイントでは、セシウム137は、深さ30のところで15900㏃程もある。空間線量も1,415μ㏜になっている。(福島第一原発の影響はないとは言えまい。)

 四倉の海開きも8月18日で終了した。勿来海岸と両方で三万五千人の人手があったという。
 汚染水が流れ込んでいる可能性があると分かった後でも、いわき市は、海開きを止めようとしなかった。
 その背景には、観光地としての四倉海岸の存在があるようだ。民宿とか旅館とかの運営問題が掛かっていた。いわき市行政は、彼らの営業の方に軸足を置いているように見えた。

 それというのも、今年9月8日に市長選挙があるとのこと。現市長渡辺氏JAが後援とのことだ。その集票のために、誰が何を言おうが安全宣言をして、いわきの農産物のイメージを少しでもアップすることが同氏に課された任務だったのだろうか。
 
 このことを、いわき市在住の女性がウェブ上でこう訴えていた。「子どもたちは経済復興のために利用され、復興のためには学校給食で地産地消をと、原発事故が起こった現実の中であり得ないようなことが起こっています。ここでとれたものの安全性を示すため、流通のために給食が絶好の復興のアピールの材料として使われるのです。今年の秋には市長選があり、そのバックにはJAの組織が存在します。そのJAの票を確保するために、不自然な動きをしながら教育委員会は強行にいわき産のお米を学校給食で使用するという打診をしています。」と。

 いわき市は、原発事故直後から農産物の安全性をアピールし、事故直後4月12日当時の官房長官枝野氏に試食させたパフォーマンス映像をテレビで全国に流していた。
「がんばるっぺ。いわき」このキャッチフレーズは、そういう合言葉だったのか。

 また、2011年4月22日 同市は突然、いわき市屋内退避圏解除とした。高線量の志田名と萩を正式に屋内退避圏から外した。しかし、志田名と萩地区は、ホットスポットがあった。
 当時の枝野官房長官が、いわき市が計画的避難地域にも緊急時避難準備区域にも含まれなかったことについて「市の強い希望に基づいた。」と発言したことに、渡辺市長は「強く要望したことはなく事実無根だ。」と4月23日記者会見までして、同日、官房長官宛に発言の撤回を求める文書を送ったという。

 この件で、大久、久の浜地区が屋内退避区域からはずれ緊急時避難準備区域の対象にもならなかったことについて、渡辺市長は「国も本市も安全と認めるもので、いわき市は安全だということである。」と誇ったように語っている。(雑草から3月18日690,000㏃もの放射線ヨウ素が検出されているのに、どうして?と当初、筆者にはその意味が分からなかったが、渡辺市長にとって、農家の既得権を守ることが先決だったのだと今にして知った。同市長にとっては、票の方が住民特に子供の命より優先事項だったのだろう。)

 原発事故後、4月22日安全宣言をしてしまったいわき市だが、決して安全とは言えなかった。文部科学省から雑草のモニタリングデーターから、眩暈がするような数値が出ていた。
 文部科学省の3月18日雑草から検出された放射線はヨウ素690.000/㎏、セシウム17.400㏃/㎏という数値が検出されている。セシウムは3月23日が一番高く30.300/kgという数値を記録している。(濃い数値であることは、文部科学省も認めた。)

 にもかかわらず、いわき市は、このモニタリングデーターをホームページに掲載していなかった。(2012年3月14日確認したところ、原子力対策本部の担当者は、このデーターの存在自体を知らなかった。当初、リンクを貼っていたというので、今年5月末再度その担当者へ確認を取った。が、もはや、リンクを貼っていたという記録すら確認できないということだった。)
 すなわち、二年五ヶ月余経った現在まで一度として、この雑草データーは、いわき市のホームページに掲載されなかったということになる。

 福島県内7方部の環境放射能モニタリングデーターでも、3月15日、いわき市は最も高く23.72㏜/hとなっている
 しかし、同市のホームページには、3月15日のデーターはなく、3月16日から始まっている。しかも、3月16日も12:30pm3,37μ㏜と下がったところから、モニタリングデーターは始まっているのだった。

 この件について原発事故直後5月当時の災害対策本部に聞くと「データーのすべては福島県対策本部が測定している。あれは1時間おきに測定しているので、種類が違っているので載せていない。雑草のデーターも知っているが、健康に害がないと聞いている。」との回答だった。(後一年後、再度この真意について確認しようとしたら、その担当者は臨時職員で既に退職してしまっているとのことだった。臨時職員が災害対策の前線にいた……ということは統一マニアルがあって、それを読まされていただけかもしれない。その裏付ける証拠があった。北九州に避難した女性mikoさんの講演の前文がウェブ上に掲載されていたが、当女性の配偶者がいわき市職員で、原発事故当初国から与えられた文を丸暗記するほど電話応対に追われたと証言している。やはり、統一マニアルは存在していた。)
 
 こうして、文部科学省の原発事故当初の雑草のモニタリングデーターは市民の目から隠された。
 私以外にも いわき市のデーターの疑義について疑問視している書き込みを見つけた。そのタイトルは「原発事故直後の放射線量をいわき市が護魔化していた」というものである。
 その内容は「県民健康管理調査のブログ記事を作る際、福島県のHPにある放射線データーを調べていた時に、あることに気づきました。地震直後のいわき市のHPに掲載されていた放射線データーと県庁のHPに掲載されているデーターが違うのです。」というものだった。
 このブログの持ち主は、その違いをグラフにまでしている。

 いわき市にいわき民報という地方紙がある。同紙も、いわき市が掲載したデーターを根拠に、安全性を全国に積極的に発信していた。
 2011年4月6日片隅抄というコラムに、いわき市の風評被害に触れた記事がある。
 そこには、「いわき市の一部が屋内退避圏内に入ったため、いわき市全体が放射能汚染にさらされている印象を全国に与える。いわき市は、今この風評被害に苦しめられている。ガソリンや生活物資などが入って来ないなど、地震、津波に原発事故による風評を加えた三重苦に悩まされている。県の環境放射能モニタリング測定値でも健康に直接被害が出るような値でもないという。いわきで生活している人間がいわきの安全性を発信していかなければ」と結ばれている。
 
 今年5月末「これは、どのデーターを参考にしたのか?」といわき民報に確認した。やはり、文部科学省の雑草の濃い放射線モニタリングデーターは知らなかった。
 総合事業企画部のSさんが、原発当初の混乱のなかで、自治体が発信する情報に頼らざるを得なかった状況を語ってくれた。
 事故直後、電気もガソリンもなく同社が開業出来たのは3月22日だった。「ここに生活する者としては自力で放射線を測定することも叶わず、行政の情報を信じるしかなかった。」とのことだった。
 
 某製薬会社もいわき市の安全性を信じ、同社は4月22日、放射線の安全宣言をしてしまった。
 私はこの安全宣言に疑問を抱き、いわき市の濃い雑草のデーターの件について情報掌握ができているか確認したが、この製薬会社は知らなかった。
 こうして、いわき市の幻の安全宣言は、多くの人々に影響を与えた。


 製薬会社も影響を受け、地元新聞も影響を受けている。なかには、しなくていい被爆をさせられた人もいるだろう。(いわき市民は、震災停電で混乱していた。それに原発が追い討ちをかけたと聞く。3月15日同市に一番放射線が降下した日、多くの人々は親族の安否確認や水の確保に追われていた。)
   
 しかし、少なくとも、その時いわき市の合同庁舎の屋上で測定されているとされるモニタリングデーターは、3月15日のデーターはホームページには掲載されてなかった。(福島県にリンクが貼ってあったといわき市原子力対策課は言うが、その論拠すら今では証明も出来ないという。) 

 ともあれ、私が見た空間線量のデーターは3月16日12:30pm3,37μという数値から始まっていた。それ以前の高いデーターはカットされて掲載されたと予測できるし、当時の災害対策課E氏も(名前も確認している。)測定時間が異なるから掲載しなかったと言っていた。一年後、確認すると、当該担当者は、一年後確認すると嘱託社員で、すでに退職してしまっていた。

 3月11日東日本大震災が起こり、翌日、原発事故が起こった。
 2号機、4号機の水素爆発が起こり、3月14日23:00pmに原発を出発した一万ベクレル/㎥という放射線プルームは、3月15日真夜中頃から南に流れ2:30amいわき市を直撃して、4:00amにいわき市を通過。福島県南部から茨城県、栃木県、群馬県へと流れていった。
 このことは、昨年3月11日NHKのETV特集で「ネットワークでつくる放射線汚染地図5埋もれた初期被爆を追え」という番組で報道された。

 この放射能雲はいわき市も直撃した。いわき市には2000㏃/の放射線プルームが飛んだという。しかも、舐めるように地上低く通過したようである。それは正午頃、上空に上がった。
 4:00amに通過したとしても、放射線は残存している。
 現実に、雑草に3月18日雑草に690,000㏃/㎏のヨウ素が検出されている。3月15日には、もっと検出されていたであろう。いわき市民は、この日、断水で水がなく給水の列に並んで外出した市民も大勢いた可能性もあった。

 いわき市の子供たちは、どれほどの内部被爆したのか計り知れない。
 いわき市は風評被害等ではなく、実際にヨウ素131で汚染されていたのだ。しかし、いわき市は、それを情報として公開しなかった。(SPEEDIのデーターを追いかけると、原発事故直後3月15日は、確かに、広野町からいわき市の方向へ向かって放射線が放散している様子を予測していた。しかし、当初、その解釈について、マスコミのコメントもなく、放射線に素人な一般国民は詳細な理解はできなかった。)

 
■雑草ヨウ素37,500㏃あるも新学期開始!

 
 4月6日にはいわき市は、新学期を開校した
 その時のいわき市教育長のメッセージ。「放射線量はわずかですが減少の方向。健康に影響を与える程度ではないとの見解が示されています。」とのこと。(この言葉は、2011年5月10日いわき市災害対策本部に電話した時、窓口で対応した臨時職員の言葉と同じだ。)
 さすが抗議のメールが殺到し、翌日、各学校の判断に任せることにしたらしい。しかし、事実として、学校は開校されていた。
  

 しかし、新学期が始まった4月6日いわき市平字梅本の雑草の放射線値はヨウ素4月6日37,500ベクレル、セシウム137は5,150ベクレルで、かなり減ってはいるものの雑草に残存している。(ここを、いわき市教育委員会は、子供たちの被曝も考慮することなく歩かせたのである。雑草のモニタリング場所は、合同庁舎と同じ住所である。)

  
 四倉の海開きをキッカケに今年7月30日教育委員会に確認すると、教育委員会学校支援課の担当者は、この雑草のヨウ素690,000㏃のデーターを知らなかった。知らないままに、原発事故直後4月6日新学期を予定通り開校したのだった。(しかし、教育委員長が知らないということはなかろう。)
 原発事故直後、避難していたのが、新学期が始まるというのでいわき市に戻ってきた人も多いようだ。
 おそらく、市民はこの数値は知らされていないから戻ってきたのであろう。そして、子供たちは、通学するため外出をした。マスクを着用していたかどうかは定かではない。(なぜなら、市民はそんなに多い放射線が放出されたことも知らされていなかったからだ。)

 今年2013年7月15日いわき市で吉田均医師の講演会があった。そこで、いわき市の元教員が発言した言葉が印象的だった。
「昨年度いわき市の小学校で1年間で3回測定をやっているが、身長が1センチも伸びていない子が多い」と発言していた。
 この小学校元教員は3月までやっていたそうだが、子供たちの体調変化が異様であったことを話している。「震災以降は、ドバーと出る鼻血に変わった。同じ子が何度も出す。私はそういう様子を見て、 明らかに震災以降、変わっていると思っているので放射能による影響だと思っている。」と語っていた。(しかし、そうした話を教員同士で共有することはできなかったそうだ。なぜかといえば、職場で放射能の話をするのはダブーなのだそうである。)
 先の北九州に避難した女性の話でも、下痢、鼻血、口内炎、鼻の中の出来物など、実際友人たちに起こった体の変化を報告していた。

 住民は、大量の放射線を吸引したかもしれなかったのに、JAをバックにした市長の風評被害に引きづられる形で、補償金の対象にもならなかった。
 ホットスポットで高い線量の荻、志田名地区は30キロ圏だったのに、避難退避地域を早い段階で解除された。その結果、住民は被曝していたかもしれないのに、補償金すら受け取れなかったようである。
 だからといって、その補償を市が責任を負ってくれたかと言えば、そんなことはなかったようである。高い線量の降下した地区の住民は、被曝させられ損であろう。 当時の原子力対策の最高責任者は市長である。

 一方で、この政策が功を奏したのか、いわき市の土地の値段は上がった。空前の住宅開発に沸いているという。今年3月22日福島民友によれば「いわき市の住宅地の平均変動率がプラスとなったのは平成9年以来、16年ぶり。住宅地の標準地(調査地点)74地点の約半数に当たる36地点で地価が上がった。」とのこと。
 中でも、上昇率が最も高かったのは市内泉もえぎ台の新興住宅団地の一角だそうで、前年比プラス10.7%となったという。
 原発事故の高線量の放射線プルームに襲われていたにも関わらず、何が何でも同市は安全とした政策を貫いてきたいわき市の行政意図が明確になった瞬間だった。

甲状腺検査結果B判定は79人


 だが、現実的には、住民、特に子供たちに被曝らしき影響の被害が出ている。
 先の背が1㎝も伸びない子供が出ているという背景は、甲状腺機能が低下していて、甲状腺ホルモンが出にくくなっているという可能性もある。
 下痢、鼻血、意味不明な出来物など、チェルノブイリで出てきた治験である。 

 2013年になり、ようやく、いわき市の甲状腺検査も始まった。8月20日第12回「福島県民健康調査」の検討会議が開催され、資料としていわき市の検査結果も公開されている。
 結果、27,820人受診して、B判定は79人だった。

 その内訳は結節5,1㎜以上が78人5,0㎜以下50人だった
 のう胞は20㎜以上の子供は一人。しかし、20㎜以下は7237人もいる。(いくら、検査機器の精度が上がったとしても、結節5,1㎜以上が78人もいて被曝の影響はない等と考えにくい。)
 結節は、B判定である。血液検査、尿検査、細胞診も上乗せされる。
 甲状腺ガンの疑いを持って精密検査をするという検査結果だ。子供は放射能に関して感度が高いという。

 福島県立医大鈴木眞一教授は、昨年8月環境庁の有識者懇談会で「小児甲状腺ガンは、成人と比較して長期の生命予後は良好である。」と講演していたが、甲状腺腫瘍ガイドライン2010版には「予後が良いというのはX線やチェルノブイリ原発事故後のガン以外のものが対象となる。」と記載されている。すなわち、進行や転移が早いので油断はできないということだ。

 いわき市の子供たちの甲状腺被曝の影響は、風評被害を演じてきたいわき市行政に、その被曝の現実化を突きつけている。
  
 繰り返しになるが、いわき市の雑草には690000/㎏の放射線ヨウ素が検出されていた。セシウムも最高30300/㎏あった。
 しかし、その存在を一度もホームページに掲載しなかった。
 二年五ヶ月余経った現在もしていない。

 当時の災害対策本部の最高責任者は市長である。
 原発事故当初6月から給食の牛乳も福島県産を使った。一応、放射線検査をしたとは教育委員会は言うが、子供は給食を拒否できない。
 当時、食品の放射線の暫定基準内は100㏃だった。しかし、感受性の高い子供には若干であれ、放射線を取り込むことは危険だった。 

 インターネットの掲示板 2011年5月8日の印象深い投稿を紹介したい。
「我家はいわき市の最北部。川内村との境で地図で言ったら黄緑色のところです。チェルノブイリなら強制移住の地域か。でも、いわき市は「安全だから帰って良い」と言い、村の住民三世帯はもう戻っています。水は井戸か沢水、野菜はみんな自分の畑で作ったものを食べているのにね。風評被害ってなんでしょうね。これは、あきらかに実害なのに。いわき市長は子供で人体実験したいんでしょうかね。その結果が出る頃にはきっと引退して責任も取らずに、どこかに消えうせているんだろうな。」

 もし平常時なら、こんな情報の出し方を自治体が行っていい訳はなかろう。
 当時は緊急時であったが、こんな意図的な情報掲載が許されていいのだろうか。
 住民の命を危険に晒している。しかし、こんなことをしていても、誰も裁かれないらしい。「そうした法律がないからだ。」と弁護士に言われた。
 総務省に相談すると、「地方自治に国は口出しできない。」と言われ「監査委員会に相談したらどうか。」とアドバイスを受けた。
 しかし、実際、監査委員会に電話をしても「ここは税務のことだけしか受け付けない。」と言われた。
 結局、誰も責任は取らなくていいようなシステムになっている。
 組織はあるのに……何も機能していない。
 住民は地方自治が最後の砦と思っていたが、緊急時、その一番の砦は機能もせず、国のマニアル通り情報すら作為的に掲載されたのでは住民は救われない。

 国は表面的には「地方自治は独立しているから口を出せない。」と言いながら、実際は統一マニアルを読ませているとなれば、こうした作為をしているのはいわき市だけではないということになる。他の市町村ではどうだったのだろうか。 

 ともあれ、市長選は今日選挙結果が判明する。

 つづく

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甲状腺患者から見えた原発事故(20)付録版

              
              厳しい海外メディアの目

 原発事故後、海外メディアは少なくとも日本政府に疑惑の眼差しを向けている。ドイツZDFは、そのドキュメントで「福島の嘘」と題して原発事故の真実を伝えるべく制作している。そこでは原子力カムラのことにも触れ、大学の学者、政府、東電の癒着を指摘し、それは原発事故以前から続いていたシステムであったことも告発している。
 
 また、野田政権時の原発終息宣言に対しても警告を鳴らし、福島第一原子力発電所については「燃料プールも残っているし、建屋が崩れかけている状況の中で、いまだ危険な兆候を脱し切れている訳ではない」と伝えている。

 また、Uチューブで見たアメリカの学者ガンダーセン氏も「日本政府はいくつかの事実を隠蔽していると警告し、彼は福島原発後30年で、百万人が発癌するだろうと予測している。
  
 氏は250キロ離れた東京の土からサンプルを持ち帰った。それは放射能廃棄物に匹敵する値であったことを証言している。
 すなわち、原発による汚染被害は想像を絶するものであったという。東京の汚染も深刻で、南部が心配と言っていた。
 ガンダーセン氏は「福島第一原発100キロ圏の40万人がガン発症するだろう。200キロ圏内の人が、もし移住しなければ、4000人が癌になる可能性がある」と言う。
 
 ECRR(欧州放射線リスク委員会)のバスビー氏は「国際原子力機関は汚染の程度を白状すべきだ。そして、置き去りにされた人々を避難させるべきだ。
しかるに、この大惨事の恐ろしい事故の影響に関する情報はマスコミに巨大な鉄の錠前がかかっている。
 本当に記録的犯罪行為だ。
健康への影響は、誰かが言っているように、非常にはるかに深刻だろう。 日本がこれを認めるのにはるかに時間がかかるのは、原子力産業から巨大な圧力があるからだ。
原子力学界の人達は、一般に原子力拡大における巨大な利益を失う。
 それゆえ、日本人は、この原発事故で囚われの身になる。
 しかし、それだけではなく、この方式で世界の人々が、すべてのメディアにより囚われの身になっている。

 子供たちの内部被爆、特にセシウム137の内部被爆は心臓に影響を及ぼす。心臓の筋肉に劇的に影響が出る。これを組織に入れると、1%の細胞が死滅し、25%の心臓の筋肉が失われる。
 ゆえに、子供の心電図の検査をする必要がある。」と言っている。

 (二年五ヶ月余を経て、このバズビー氏の予告は当たって、突然死が増加しているようだ。
しかし、マスコミは何も語らない。国民の感性を鈍化する政府の全面的政策が展開していることは事実のようだ。バズビー氏の言葉を借りれば、マスコミと共に記録的犯罪行為と呼べるのであろうか。)

 INFOWARSの中で行われたバズビー氏へのインタビューを「とある原発の溶融貫通」が掲載している。
 それはUチューブで発信された。公開日: 2013/09/06 となっている。これは、先に8月20日に行われた福島医科大の検討委員会についてコメントしているものだ。
 まず、司会者のALEXが言っていることに驚く。それを拾うと
ALEX「実際は、ミルク成分の報告書はすべて、テキサスでさえ高放射能だ。『心配しないでください』なぜなら、エリートは正気でなくなっている。『みんな大丈夫。』と。(中略)貴方は、人々が低レベルの為、嘘をつかれたと言った。もし、放射性物質が]体内に入ると悪影響すると。細胞に対して直撃するからだと。物理学者はみな50、60年前にこのことを銘記した。
『誰もが言う、今は大丈夫。』と。私はニコニコして、福島に住みに行くべきですか? 貴方が正しくて、放射線は体に悪いのか?」

BUSBY「私は、世界の政府を納得させる容易な方法を見つけることができません。そして、この科学委員会、偽りの科学委員会が、このシステム、ごまかしシステムの操作を構築した。やめさせるべきです。これらの人々が、刑務所に送られるべきだ。いつかおそらくそれが起こるだろう。誰が予測できよう?
 しかし、現在、この兆候が見えません。ですから、明白に非常に重大な問題なのです。私の見解では恐らく人間の歴史で最悪の公衆衛生スキャンダルだろう。これが基本的に継続される場合、地球の生命すべてを破壊する恐れがある。
 本当に深刻な深刻な問題。私たちは放射線に関しては不思議の国に住むアリスです。WHO最高級審2012年会合で、もちろん彼らは、福島での健康への影響はないと言いました。検知できる健康への影響などないと。

 私たちが過去数か月で判ったのは、福島医科大学によって行われた研究が出て、子どもの甲状腺癌は27の症例でしたが、今は44の症例に増えた。これは公式の調査。この研究結果がジャパンタイムズに引用されてる。彼らは、『これらの甲状腺癌が福島の放射能汚染に関係していると思えない。』と。想像出来ますか?論外です! 私が探し出した日本の甲状腺癌の本来の罹患率は、実際は0ゼロです。
これは2005年に行われた研究です。同僚マイケル・マルコ教授はチェルノブイリ事故前に子どもの甲状腺癌の割合を確認しており、ベラルーシの全人口中16年で3つの症例しかありません。
 したがって福島の過剰リスクを算出は簡単で子供の甲状腺がん発症予想値は約200倍です!1.5倍1.3倍20%じゃない。"約200倍だ!" しかし誰も言っていない。我々は間違ってた。 内部被ばくは我々のいずれかが思ってたより悪い。と。我々が聞くのはこの人たちの致命的な沈黙だけ。彼らはみな刑務所に送られるべき!

ALEX「なぜ我々は、この妄想症状を見続けているのか?また、世界中にあるこの様な事とは何なのか? 彼らは危機レベルを上げる発言をして、今は、安全だとする。これは集団発狂ですか?」

BUSBY「私は、それはある種の心理学的な否定に違いないと思います。恐らくこれについては、科学者よりも、社会学者と心理学者に聞いた方がよいでしょう。つまり、あなたにもわかる方法に直しました。
 結局我々は、実際は全く政治的な状況に戻る。それは、支配に関係している。片側の人々が別の人達をひとまとめに買収、そして戦争や嘘が歴史全体に渡り継続。そう、基本的には歴史のなかで起こったすべてを説明すると、正直、"狂気"と等しい。私たちは、再三、歴史の中でこのような状況があった が、実際、このケースを除いて何も新しいことではない。
 それは大きな問題です。過去にそのようなマフィアがいたはず。人々は消えていき歴史のエアブラシで処理されていく。」

 このバズビーの福島医科大の健康調査検査に対するコメントは重要だ。
 同氏は「これらの甲状腺癌が福島の放射能汚染に関係していると思えない。」とする見解に真っ向から異議を唱えている。
 同氏が探し出した日本の甲状腺癌の本来の罹患率は、実際はゼロだとし、いかに福島が、過剰リスクを抱えているかコメントしている。

 同氏は「算出は子供の甲状腺がん発症予想値は約200倍だ!」とし「それを誰も言っていない。」と言う。
 「内部被ばくは我々のいずれかが思ってたより悪い。」と言う。にもかかわらず、福島医科大からも検討委員会からも致命的な沈黙だけしかないと彼らの対応を批判し、「彼らはみな刑務所に送られるべき!」とまで述べている。
 すなわち、福島医科大のしていることは犯罪行為だと氏は、言っているのである。
 氏は断言する。「この科学委員会、偽りの科学委員会が、このシステム、ごまかしシステムの操作を構築した。やめさせるべきです。これらの人々は、刑務所に送られるべきだ。いつかおそらくそれが起こるだろう。」と……。
 しかし、現在では、その兆候が見えないとし、しかし非常に重大な問題だと言っている。

「これは、人間の歴史で最悪の公衆衛生スキャンダルだろう。これが基本的に継続される場合、地球の生命すべてを破壊する恐れがある。」と警告している。 バズビー氏の中で、今まであった疑惑は、確信にまで至っている。
 福島の甲状腺発ガン予想値は200倍だという。 

 そしてもこの悲劇に遭遇しているのは子供なのである。山下俊一氏率いる関連学会が己の論文作りに執着しているうちに、地球に生存している命は瀕死に晒される。
 そんな状況を放置して、日本では誰も逮捕等されない。書類送検すらされない。その理由は、この国の中枢にある人間が互いに責任を放棄している。
 
 なぜ、こんな狂気的なことが進行しているのか司会者ALEX氏が問うと、バズビー氏は、日本特有の村社会現象にも抽象的に触れている。
 氏は言う。「それはある種の心理学的な否定に違いないと思う。政治的な状況に戻る。それは、支配に関係している。片側の人々が別の人達をひとまとめに買収、そして戦争や嘘が歴史全体に渡り継続。そう、基本的には歴史のなかで起こったすべてを説明すると、正直、"狂気"と等しい。」
 この状況が福島で、そして日本で起きている。しかし、国は完全に現実を黙殺している。そして、オリンピック招致に国民の関心を引き寄せ、大量こどもの汚染水のことから目をそらせようとしている。

 このこと自体、今、日本は狂気の中にいるのだと言えるのだろう。人々が突然死しても、放射線由来の白血病が増加しようとも、鼻血を流す子供が増えても、背が1㎝も伸びない子供がいようと、国の責任で血液検査も尿検査もしようとしない。子供たちを放置したまま、福島県の調査に丸投げである。放置し自由診療が許されるなら、まだしも地元では、医師たちに甲状腺検査をしないよう発令が出ていたような常態だった。 

 生活者としては「ミルク成分の報告書のすべてが、テキサスですら高放射能?」 これはどういう意味か? 日本国中のミルクは汚染されているのか? 
 このミルクの話は日本製のミルクのことだろうか。AIIin milkenとは日本におけるすべてのミルクなのだろうか。どこの県なのだろう。
 報告書がアメリカ人は知っていて、全てのミルクが高放射線と言っている。
 この報告書とはWHOのことか? 世界が知っていて日本が知らされていないのか?(いわき市は原発事故当初、6月から始まった給食に福島産の牛乳を使ったと教育委員会が言った。「放射能検査はした。安全性は確認した。」と言っていた。今年7月海開きの件で電話をした折、確認した。)
 私ごとだが、現在飲用しているスキンミルクは雪印製だが、北海道産の練乳を使っているとのことだ。しかし、北海道は安全だから放射線検査はしていないという。
 もう一方の森永製は、工場が福島工場であり放射線検査はしていて安全基準だとメーカーは言う。
 しかし、日本にはスキンミルクの製造している会社は、この二社しかない。選択の幅が少ない。
 森永製は表面の製造住所に東京名が表示されているので、ずっと福島工場で製造していることは知らなかった。(これが、何か訳ありだと認識したのは、スーパーに森永のスキンミルクが、いつも山積にされて販売されていたからだ。それが原発事故当初から、現在に至るまで続いている。)
 特に車等の足を持たない高齢者には、水分を飛ばしているスキンミルクは保存性もあり便利なものである。
 北海道の練乳が安全だとする根拠は何なのか? メーカーに聞いたが、それに答えない。何度も検査してほしい旨要望しても意見として伺うと言われるだけだ。(たぶん、コストの面だろうと想像するが、二社しか選択幅がないというのも妙な話だ。)
 ほんとに身近で些細な安全情報すら、政府は出さない。それゆえ、私達消費者は何が安全かいまだ分からない。国民の間には猜疑心しか芽生えない。

 以上のことは、そっくり製薬関連団体にも適応する。利権などより、はるかに深刻な事態が起こっているのに、目先しか見えず、絶対経済的既得権を離さない。それを徹底的に優先させる。まやかしの安全性の土壌に、經濟の塔を積み上げる。まさに、砂上の楼閣だ。
 が、エコノミックアニマルは平然とそれを優先する。

 ともかく、海外からの危惧にもかかわらず、製薬の原発事故による汚染はないことを、日本政府は海外に発してしまった。それが、日本政府の紛れもない見解なのである。
  さらに言えば、薬を経口する人間を全く無視した業界の利益優先の見解なのである。まさに、先のバスビー氏の言葉を借りれば、薬を人質にして患者を囲い込んでいるという論理が通用する。

 国民の命を一義とすべき厚生労働省が、訳の分からない政府見解の文書を一昨年四月実際に発布したのは事実である。
そして、これは業界団体すなわち日本製薬工業協会に配布されたのも事実と聞く。何度も言うが、この省庁は、前代未聞の緊急事態に放射線の掌握もせず、企業任せにしていた。
 そして、一方の企業は情報公開を一般にはせず、福島県に工場があることすら公開しない。会社方針という言葉で済ませ、それで平然と企業活動をしている。そして、この一つひとつの企業は繋がり団体となり、経済的利益団体と化す。
 
 一般的に、製薬会社の相談窓口では、原発一般の勉強もしていない。
故に知識もない。だから、私の話を汲み取り得ない。今回の原発事故が、いかに悲惨なことだったか全く理解していないゆえ、企業サイドの論理を繰り返すだけだ。(それは当然といえば当然だ。なぜなら、マスコミ事態が情報操作をして何も重要なことは報道しない。)
 
 もとより、薬は世界の命を救う崇高な存在であることは疑いがないことだ。
 しかし、それが大きなマーケットとなって、薬が先か命が先かという岐路に立った時、問題が生じてくる。
 けれど、薬は体に何らかの疾病を抱えた患者が飲むものだという原点から出発すべきものだろう。 薬が儲かり利益になる営業活動になった時、それは即、経済的利益団体と変質する可能性を秘めている。
 その怖さを、今回の原発事故は我々に警告してきた。 

 今回の原発事故は、各企業の倫理感が試された。被災しながら、FDAの国際基準を順守し対応してきた会社も知っている。
 しかし、残念ながら、原発事故というこんな非常事態にも変わらず、自社保身を鮮明にし、安全性の情報の透明性を放棄した会社も現にあった。
 何でも業界優先で曖昧にする国――こんな緊急事態に遭遇しても安全性も曖昧、政府役所一丸となり架空の安全性を信じこませようとする。平然と自国民を騙し被爆させた。そして、今現在も欺いている。
 
 それでも自国民は騙せるかもしれない。
なにせ、母系社会で調和を旨とした論理を構築して、自我を形成しようとしない国民だからだ。
 しかし、世界は客観的視野を持って日本を見定めていると私は思う。
海外の向こうの患者も消費者も賢いゆえ、こんな曖昧な日本の安全性を見透かして、そのうち不買運動をするかもしれない。
 
 日本は、その政府からエコノミックアニマル振りを世界に露呈したように思う。一番貴重な情報もその本質とも向き合わず、隠蔽し福島県民に余計な被爆をさせたことは周知の事実だ。
 空気も汚し、海も汚染した。そして、汚染水は、もはや誰にもどうしようもないレベルにまで達している。早く手を打たず、東電任せにした政府へのツケが回っている。この時点で、この国は確実に世界から奇異の目線で見られた と思うし、信頼を失っていると私は思う。
それは、過去も、そして今でも自国民にも世界に向かっても透明で論理的な情報公開をしてこなかった報いであり、その報いのパンチブローは少しづつ効いてくるだろう。
 
 世界は表面的には何も言わない。
  しかし、本音の心の内側では、一番大事なところで、日本政府は「国民」を欺いている気味悪い国だと思ってはいないだろうか。
 バズビー氏は、今回の「福島県民健康調査」について、「人間の歴史の中で最悪の公衆衛生スキャンダル」と言っている。
 


 次回からは、パート2として、この県民調査に絡んで分かってきたことを書いていきたい。付録もここで終了します。

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