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2013年12月

2013年12月31日 (火)

原発故後の疑問アラカルト(5)


         郡山市二つあったモニタリングデーターの謎

  先回紹介した女性も「思い起こすと震災当時、なぜあの寒さの中、窓を開けるなとしきりにTVで言っていたか、理由と降っている放射能量を教えていてくれたら、こんなにはやく健康被害を受けずに済んだ気がします。あの時、狭い部屋の中エアコンはなくストーブのせいで窓を開けてしまった私達は悔やみきれません。」と切々と訴えていた。
 
 この女性や子供たちの二次検査の人数の多さから見ると、郡山市の初期データーは相当高かったのではないかと、原発事故当初3月12日からの県七方部モニタリングデーターを再確認した。

それによれば、3月14日までは福島市郡山市、そして二本松市も低く変化がない。(唯一、南相馬市に放射線の影響がでている。)
 3月15日も未明から朝方には4:00amいわき市が同市最高値で23,72μ㏜を記録している。
 3月15日13:00pmまで郡山市も福島市も変わらない。

郡山市だけ一時間も測定していない謎


 ところが、この後一時間位郡山市は測定している気配がない。
 14:05pmになって測定すると8,26μ/hいきなり検出される。
 それが郡山市が一番高かった数値とされている。

 県南白河市は13:15pmに、いきなり4,04μ/h測定されている。(このころ、放射線プルームが白河市にかかったのだろう。)
 14:20pm5.57μ㏜/h、14:30pm4,14μ㏜と続いた。
 その後3μ/h台から2μ/h台に下がるものの3月17日あたりまで続く。
 この原因は雪が降ったことにあると一年後位後になって解析されてきた。

 しかし、ここで問題があった。というのは、郡山市は原発事故当初、合同庁舎の3階(郡山①)で測定していたようだった。
 
後に、合同庁舎東側入口付近1階(郡山市②)に変更される。 
 しかし、とにかく3月24日まで、郡山市は合同庁舎三階で放射線測定をしていた。

 これが郡山市①)と(郡山市②)と二つあるデーターの背景だった。
 すなわち、一番線量が高かった郡山市の初期データーは不明なままだというのである。このことは一般的には余り知られていなかった。

 事情を知らなかった私も、郡山の初期データーから推測して、なぜこんなに郡山市の被害が深刻になるのか謎だった。

■ある投稿サイトからの情報


 しかし、ある投稿サイトからの情報で事情が分かった。
「郡山市に親族が住んでいます。福島県のホームページ「県内7方部環境放射能測定結果」から3月15日頃の郡山市の空間放射線量率は約3μ㏜/h福島市の約20μ㏜/hに比較すると、かなり低かったので福島市の方には悪いのですが、少し安心していました。やはり、風向き、降雨の時刻などが影響していたのだろうと……。

 ところが、3月24日になると1.4μ㏜/h程度まで下がってきた値が、急に4μ㏜/hに上がっているではありませんか。
 福島県に問合せたところ、「他の市町村と条件を揃えるため、測定箇所を合同庁舎の3階(郡山市①)から合同庁舎東側入口付近1階(郡山市②)に変更しました。
 
今となっては一番大切な3月15日から3月24日までの郡山市の1階の初期データが存在しないことになります」との回答でした。
 
 初期データーは存在しない?
  合同庁舎三階で放射線測定をしていたというが、これはどんな測り方をしたのだろうか。
 郡山市は中通を通じて福島市と繋がっている。放射能プルームは、白河市から郡山市、そして福島市と通過していったと予測される。

 そして、福島市の放射線値は20μ/h台である。これが続く。
 あいにく、この日は雪が降った。そのため、プルームが雪と伴に地上に降ってきた。
 初期データーが存在しない郡山も、この福島市並の放射線プルームに晒されたと考えるのが妥当であろう。(いわき市が、文部科学省の雑草のデーターを掲載せず、高いデーターを削除してホームページに掲載していたとは、また別な問題点もある。) 

 これに反応し、郡山市の累積の空間放射線量と被曝量を推定、検討してくれた人がいる。その方程式は複雑すぎるので、結果だけ述べると、
○郡山市②(合同庁舎東側入口付近1階)の空間放射線量は福島市とあまり変わらないことがわかります。
○郡山市①(合同庁舎3階)のデータは、線量の大きさとしては白河市に近く、3月15日~24日については1階は3階に比べ概ね3~4倍大きい値のようです。ただし、1階と3階の高さだけの違いの他に郡山市①と郡山市②の測定箇所が合同庁舎や周辺の建物に対して、どちらの方角を向いているかによっても変わってくる。

内部・外部被曝合算は5ミリを超え11ミリに近い

 郡山市3月15日~4月25日まで住み続けた場合の空間放射線量と被曝量について

空間放射線量3月19日頃に1m、3月26日頃に2m㏜、4月14日頃に3m

外部被曝量は、3月21日頃に1m㏜、4月11日頃に2m

外部被曝量内部被曝量の合計は、4月25日頃には5m㏜を超えて11ミリ㏜に近づいているものと推定される。
 結果、3月15日~4月25日の間で郡山市では内部外部を含めて、高数値をカウントしたに相違ない。 

■郡山市に電話してみた

 ネット上では、鼻出血、咽頭通、頭痛、下痢等様々な症状に郡山市民は苦しんできた。442名もの郡山市の二次検査の子供達は、3月末から7月20日まで、検査も受けさせてもらえないまま放置されてきた。不可解な理由は……不明なままだ。

 そうしたなか、今年7月郡山市では、今年急性白血病で中学二年生の女子が死んだという。 このことで、郡山集団訴訟団は、街頭で怒りの抗議集会を開いている。

 実質的に、郡山の初期放射線空間線量について、なぜ郡山にと➁があるのかと市に問い合わせたところ「他の市町村と条件を揃えるため、測定箇所を合同庁舎の3階(郡山市①)から合同庁舎東側入口付近1階(郡山市②)に変更しました。今となっては一番大切な3月15日から3月24日までの郡山市の1階の初期データが存在しないことにっている」との回答だったという。
 
 私は、この合同庁舎三階で測定したという初期の放射線量は、どういう状況で測定されたのか、また、二次検査の442名もの子供が、なぜ3ヶ月20日も検査もされなかった事情は何か、郡山市に聞いてみたかった。(行政はこんな切羽詰まった状況にいる市民のために、なぜ抗議をしないのか。)

 ネットを検索すると、原子力災害対策直轄室 郡山市健康管理分析担当というところに電話を入れて事情を聞いた。
 担当者S氏は、放射線測定については、合同庁舎には県の担当者が居て、三階の窓の外に測定機を出して測定したと聞いている。
 しかし、詳細は分からないので、そちらの電話番号を知らせるとして、福島県原子力災害対策本部 放射線監視室の連絡先を教えてくれた。

 「では、422名の二次検査が必要な子供たちが、3ヶ月20日も待機させられてきた経緯についても知りたい。星総合病院が7月24日拠点病院として開設されたので、そのためかと思いきや、その数たった18名である。しかし、7月20日~31日までに182人もの人数が動く。それまで、全く動かない。この理由が知りたい。7月20日には選挙があった。そのせいだという人も居る。この間、福島市は数が動いている。」と私の問いかけた。
 これに対し「調べさせて欲しい」とのことで、折り返し電話を掛けてきた。
 
 それによると、福島県の調査は5月末に終了した。スケジュールとしてそうなったと思う。福島市の方が線量が高いので、そっちが優先されたのではないかと思う。」という回答だった。
 「福島県民健康管理センターに問い合わせてくれたか」尋ねたが、それはしていないという。
「甲状腺調査はうすい百貨店おもちゃ売り場の隣でも行っているとウェブ上に出ていたが、本当か?」と聞いたが知らなかった。

 私は呆れ、「郡山市直轄室として存在していながら、情報収集不足だ。自分の市の住民しかも子供たちが、こんな扱いを受けていて福島県民調査任せなのか……もっと、検査人員を増やしたりする対策の要請を取ったりしないのか。二次検査を必要だとされている子供が、こんなに大勢居るのに、市として何の動きもしないのか。」
「しないことはないが、自分は聞かれたことに回答した。」と馬耳東風の感じだった。
 私が二年半もの間、問答してきたまさしく役人の答弁そのものだった。
 この人達は、どうしてこう緊急時に何も対応しようとしないのか。
 感性が鈍いのか? 先天的なものなのか、後天的なものなのか……私は、ただただ、呆れたという以外の言葉がなかった。

 役人と話すと何か無機質な箱と話しているように思える。
 そこに人間的な感情というものがない。責任も取らない。
 ただ、残滓のように虚しさだけが拡がる。

 自分の子供が被曝しているかもしれないと思った時、母親たちはこんな役人を相手に、どれだけの虚しさを胸の内に溜めるのだろうかと思うと切なくなった。

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2013年12月30日 (月)

原発事故後の疑問アラカルト(4)

      原発事故直後郡山市の放射線は濃かった事例

■被曝した女性の話

福島県郡山市に在住していた女性の話に郡山市の放射線被曝の実態が垣間見える。
  それは、阿修羅ブログに2012年11月7日投稿したある女性のメールからだ。余りの実態に言葉がなかった。郡山市の壮絶な現実を活写している。
 この女性の体験記こそが、現在の子供の甲状腺結節5,1ミリ以上454人という人数の実態を映しだしている。
 そこで、その概要を転記してみることにした。

 ここ数か月前から異常な頭髪の脱毛と毎日半日ほど起き上がるのがやっとの倦怠感、手足のこむら返り、歯は奥歯が抜け落ち、急速に虫歯でない歯がない状態に……。持病のアレルギーも酷くなり、風邪をひくと長引き、気管支炎や肺炎にかかりやすくなった。

 親は持病の高血圧が悪化。左腹に丸いしこりが出来た。そして今までなかった物忘れが急速に現れだした。
 親が医者に診てもらうと、異常なしとのこと。医者曰く「売っているものはすべて検査済みで、何を食べてもいい」と言い「気のせいだ」と言った。
 血液検査を頼むと、わざといくつかの項目(肝機能と尿検査)を抜かし、その項目をせかすと関係ないウィルス性の肝炎の検査だけを行いつっけんどんに返す。かかりつけの長年の信頼関係がぎくしゃくしている。

 私には別のかかりつけの医者がおり、震災前の血液検査では、どこの項目も異常なしとの所見だった。一年後に医師曰く。
 肝機能が異常に悪い。酒も付き合い程度にしか飲んでいないのに、飲酒のせいだと言い張り、酒を止めるようにと言い放った。
 ここでようやく、どの医者も様子がおかしいと気が付いた。

 除染のために、やむなく家の外にある1.0μの畑や敷地にある低地の1.8μの草刈りをすると酷い倦怠感で二日ばかり寝込み、腸の具合が悪く腹痛に悩まされた。
 地元やそれに近い野菜を食べると、草刈りの時と同じ症状があらわれた。(後に放射能の汚染の可能性がある食品だと知り止めたが。)

 兄は持病の心臓疾患が悪化。最近、腕に原因不明のこぶが数個できた。医者には「放射能による健康被害の事実はない」と、腕のこぶも治療必要なしと言われた。

■よく聞いた言葉……被曝症状は「気のせい?」

 女性は、高線量の郡山市の一年七ヶ月余の経緯と現状と、今日本という国が犯している罪を赤裸々に綴っている。
 この投稿メールから、福島県の医師がいかに患者に寄り添わず、むしろ黙殺して生殺しに加担しているかが認識できる。

 それどころか、被曝の影響があるらしき症状も「気のせいだ」とし、血液検査から肝機能と尿検査(多分腎機能の数値だと思うが)をはずした?等という行為は、明らかに放射線に起因するデーター隠しをしようとしている意図があるからに見える。

 実の兄の心臓疾患の悪化、原因不明に出来た数個の腕のこぶ……それを医師は「放射線による健康被害の事実はない」とわざわざ言うのか。あたかも、「それは放射線被害です。」と告白しているようなものではないか。
 その懸念があるから、そう口にするのではないか。
 治療もする必要はないとは何の見解なのだろう。

 そういう噂はあったが、この女性のメールで、具体的に福島県医師会の統一マニアルを確信した。
 たしか、福島県医師会の常任理事は星北斗氏。(星氏は、この郡山市に立地する星総合病院の理事長なのである。)

 郡山市は、442名もの二次検査が必要な子供たちを、3ヶ月24日も受診もさせず放置していたその問題の市でもある。
 現在、この市の拠点病院の理事長星氏は、県民健康管理調査の検討委員会座長なのである。無関係とは逃げ切れまい。(そもそも、私が、郡山市の放射線値に関心を持ったのも、この442名もの二次検査を必要としている子供達を、長期に渡り何故受診させないのか疑問だったからである。)
 
 行政が除染もしてくれないのためとはいえ1.8μ検出される低地で草刈をしたとしたら、この女性は、どれ位の放射線物質を吸入しただろう。地元産の野菜なども食した……こちらも、今となれば、内部被曝を助長したかもしれない。

 しかし、そのことを気付かなかったのは、この女性のせいではない。
 政府は食品の高い暫定基準を設定し、基準内なら安心だと言った。内部被爆のことなんか何も知らせようとしなかった。
 むしろ、福島産は安心として風評被害だとした。(いわき市では、風評被害を払拭すべく枝野当時官房長官にトマトを試食させ、いわき産野菜の安全性をアピールした。)

 佐藤福島県知事は、原発事故当初、文部科学省から送られたSPEEDIのデーターのすべてを廃棄した。(当人は担当課から情報が上がって来なかったと証言しているようだが……。)

 福島第1原発3号機で一作年3月14日に起きた水素爆発の直後、福島県が東京電力に「健康被害の心配はない」とする文言を報道発表資料に記載するよう要請していたことが、東電が報道関係者に公開している社内テレビ会議の録画映像で分かってしまった。
 「3号機の爆発に関するプレス(報道発表)文に、福島県知事から『いま北西の風が吹いており、観測された放射線量から健康に被害が出る心配はないという文言を入れたい。』と東電本店非常災害対策室に連絡してきた。」と福島民報は報道した。

 同知事は、福島県民の命を守るどころか、山下俊一氏と二人三脚で医師法に規定される医師の職分にまで圧力をかけてきたし、現在もそうした状態にあるようだ。

■精神的葛藤…心の闇の中で生活している

 この女性の手記に似たメールは、体への懸念ばかりでなく、この土地に住む郡山市民の様々な事情と放射線がもたらした精神的葛藤と、その苦しみを綴っている。女性は言う。

 兄弟なので「食べ物の産地には気をつけろ、医者に行け」と再三注意喚起しました。ところが、彼は飲食店を営んでいて、そして郡山市ではやはり外食の食品業界は厳しい状態。
  彼は、「そんなに放射能放射能というなら郡山市から出て行け」と私に言いました。「周りの人間は放射能が入っていても我慢して食べて頑張っているのに、お前はそんなことを言うのか」と。
 
 彼は自営業の常で借金で他に移住できません。その怒りもあるのでしょうが、医者には「そういった放射能による健康被害の事実はないと、腕のこぶも治療必要なし。」と言われたそうで、そして彼はそれを信じました。
 怒りの具合から見て、彼も自分の不安から目をそらしているのがわかりました。「ここでこの福島県…少なくとも、郡山市民がどれだけ歪みきっているのか、どれだけどろどろとした葛藤の中と心の闇の中で生活しているか」と女性は締めくくっている。
 これを読んだら、言葉は見つからない。絶句しかない

 異常な頭髪の脱毛と、毎日半日ほど起き上がるのがやっとの倦怠感、手足のこむら返り、歯は奥歯が抜け落ち、急速に虫歯でない歯がない状態など被曝の初期賞症状を抱え、なお、身内の病気と親族内の立場、考え方等の対立の不条理で日常生活を送っている……原発事故がもたらした精神的苦能と葛藤は筆舌に尽くしがたいだろうと推測する。
 にもかかわらず、医者は言うのだ。[気のせいと……。」
 「肝機能が悪い! 酒の飲みすぎだ!」と……酒も飲んでいないのに、酒のせいにする。
 
 患者の苦しみに寄り添えない医者……なぜ? 
 被曝しているのに、被曝という言葉が使えない医師の側にも葛藤はないのだろうか。
 なぜだろう? 法律が、福島県に「県民健康管理調査」の行使権を与えているから? 被曝を認めてしまうと治療されてしまい、長期疫学調査の精度が下がってしまうから?

 読んだ人間を絶句させるこの女性の体験……それでも、政府は、数値は安全なレベルだとして福島県民を避難させなかったし、現在も放置したままだ。
 そして思う。このような筆舌に尽くしがたい状況に追い込まれている被害者は、郡山市にどれだけいるのだろうと。

 それからまた一年経った。気管支炎や肺炎にかかりやすくなったと言っていたこの女性は、今どうしているのだろう。

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2013年12月26日 (木)

原発事故後の疑問アラカルト(3)

   
  福島児童甲状腺検査について福島県立医科大に聞く

 2013年9月6日福島県県民調査管理調査センターに聞いた。
○二次検査は、地元でしか受診できないのか? その理由は?

 A 今の所そうだ。体制がまだ整っていない。今後は、考えていきたい。

○しかし、自主避難をした被曝者が、二次検査結果が出たという場合、その交通費は自分持ちか? 九州や沖縄に避難した人だっている。その場合、わざわざ戻ってこない限り検査は、無料で受けられないのか? 二次検査要ということは、精密検査が必要という意味ではないか……。

 A それはそうなってしまう。

○郡山市の二次検査数は多いが、受診が終了した人がたった五名。あとは7月20日まで受診しなかった人数は398名。どうして、これだけの量の受診者が残されているのか。郡山市の検査はいつ始めたのか?

 A 郡山市は2012年に検査が始まって、2013年3月に終了している。そこから、検討に時間がかかった。

○3月に終了したならば3ヶ月20日も放置しておく理由は何か?

 A いろいろ検討を要した。

○しかし、検査はその時点で結節やのう胞の大きさは、分からないか?3ヶ月20日日も、精密検査が必要とされている子供たちの検査が遅れているというのは、両親は不安であろう。では、この子供たちは星総合病院に回されるのか。

 全員がそうとは限らない。

○7月20日まで動かなかったのに、突然7月24日星総合病院になって受診は動いたという記録になっている。
 7月31日現在では、183人が受診者が受診したという記録がある。ここに選挙がある。これは、星病院に回すためにこれだけの人数を残しておいたということではないのか。

A 
そうしたことはなく、検討に時間がかかった。

○二次検査に移行すると、その費用はかからないのか?

 原則的には掛からないが、なかには保健医療に移行するケースもある。

○それは保険負担となって(後に福島県から戻ってくるケースもあるとして、一番精神的にも大変な時に自己負担をすることになるではないか。

 まあ、そうなってしまうのですが……。

 窓口の女性を責めても仕方ないので、このあたりで切り上げた。以上の問答ことから、星総合病院が原因ではないことは分かった。福島県立医科大に原因があり、遅滞が続いたようだった。

■2013年9月20日 星総合病院に電話する

 この件は、星総合病院に確認した。9月20日回答を得た。
 最初は回答を渋ったが、検査料金は結構高いし、税金なのだから公開するべきだと押した。すると、7月24日~31日までは18人だと数値を出してくれた。

 今年7月24日~31日同病院で受診したのは18人だという。
 だとすると、182人の残り164人は福島医科大で受診したのだろうか。(郡山市に住んでいるのだから、同市で受診した方が便利だと思うのだが……。)

 星総合病院で7月21日~31日まで、たった18人? 
 だったら、3ヶ月20日も、二次受診者を放置しておいた理由は何だろうか。
 同じような条件だが、この間、福島市のは二次検査の方は順調に進んでいる。そのため、もしかしたら、地元の星病院の拠点に送るために、二次受診者を残しておくのかと単純に考えていた。
 その辺りを確認したが、「すべて、割り振りは福島医科大が決めているので分からない。そういう詳細は、福島医科大へ聞いてほしい。同大学が割り振りしているので……。」」と星総合病院には言われた。
 
 割り振りは福島医科大? 郡山だったら地元の方が便利だろう。
 しかも、二次検査は精密検査が必要とされる対象だし、現実にこの182人から8人の甲状腺癌の子供が見つかった。
 ということは、3ヶ月20日放置しておいた間に癌になったというケースはなかったのか。(無論、同大学は、最初から「放射線の影響はなかった。」という論理展開している)

 検討するのに三ヶ月半以上経っているというのは、郡山市だけだ。
 福島県立医科大も検討委員会も、そもそも「放射線被曝は100㎜㏜までは癌になる可能性は少ない。今回の小児甲状腺癌は、放射線の影響はない。」という立場を崩していない。リンパ等に転移していても、発表はしないという方針のようだ。それが、科学的見解のようだ。

 郡山の保護者たちは、たとえ、A判定でも定期的に甲状腺検査を子供に受けさせたいと、実費検査料\18150を自費で支払っても希望しているケースも多いと聞く。
 しかし、どうしても分からないのは、被曝した人々の意向が、なぜ、こんなにも尊重されないのかということだ。 
 被曝を受けた子供たちにとって、一番便利なのは地元の病院やかかりつけの医院ではなかろうか。しかし、地元の主要な病院は検査を拒絶するという現実は、未だに続いているようである。
 
 国が管理していれば、もう少し被曝した児童たちへの便宜は果たせたことだろう。体調がいいとは限らない子供たちの移動の負担も少なくはないだろう。(県外では遠くは九州、沖縄辺りまで避難してしまった人もいるようだ。) 
 郡山から福島市の福島県立医科大にまで行く交通費だって自己負担になる。    どうして、原発被害を受けた子供たちは、保護者共々こんな目に合わされるのだろう。その理屈が、分からない。
 交通事故の被害者の医療費は、加害者が弁済する。今回の加害者は誰か?
東電と国であろう。被曝した子供達は被害者である。
 だったら、加害者がすべてを弁済すべきである。(にもかかわらず、被曝を認めてもらえないので、被曝手帳すら作ってもらっていない。たとえ癌になっても、その因果関係すら認めてもらえい。将来、延々と続くかもしれない苦しみの補償など、何もケアーしてもらっていない。) 

■結節 5.1mm以上454名

 郡山市に住みながら、たった18人しか郡山市(星総合病院)で受診できていなかった。残りの164人は、交通費は自分持ち……なぜ、被害を受けた子供や保護者に、こんな負担を強いるのか。
 
 実施対象市町村検査結果平成25年9月30日までの検討委員会で明らかにされた数値は、郡山市B判定は458名となった。 
 結節 5.1mm以上454名、5.0mm以下314名 のう胞20.1mm以上3名 20.0mm以下は24,958名という数値になった。)

 この統計学は専門家でもないので、その筋の方に任せるしかないので何ともコメントはしないとしても、結節 5.1mm以上454名は異常に見える。(甲状腺患者の私ですら、六ヶ月前のエコー検査で、3mm位ののう胞が、たった三つ程である。七年位も橋本病を患って、まだその程度で治まっている。)
  しかし、何の患いもなく健康で元気に走り回っていた子供達が、結節になってしまっているということ……そういう子供たちが454名もいたということ……。
 
 5.1mm以下314名も小さいからといって油断ならない
放射線経由のしこりは、驚くほど短時間にリンパに転移するらしいからだ。
 そのことは、オーストリアのカルディコット医師も、当初から懸念していた。
 現実に福島県立医科大で良性と言われていたにもかかわらず、他の病院で細胞診断をしてもらったら悪性だったという話もインターネット上に載っている。

 放射線由来のものは気が抜けない。(そのことは、福島県民医科大鈴木眞一教授も知っているはずである。なにせ、甲状腺腫ガイドラインの編集委員であったのだから……。普通の甲状腺癌ならば、予後はいい。しかし、例外とされているのは、放射線が原因とされている癌である。すなわち、子供の甲状腺癌の進行は放射線由来のものは、予後がよくなく転移も早いと解釈されるのだ。)

星総合病院は郡山市にある

 しかし、当の検討委員会の座長 星北斗氏は「今回の小児甲状腺癌については、放射線の影響とは言えない。」とはなから言っているのだから、如何ともしがたい。
 この氏は、星総合病院の院長である。そして、同病院は、郡山市に立地している。 お膝元で甲状腺に5.1mm以上の結節がある子供が454名もいながら、その二次検査が実施されていなかったことに医師としての危機意識があるように見えない。

 氏は厚生労働省の官僚であった履歴もあり、さらに福島県医師会常任理事でもある。
 さらに、小児甲状腺の検討委員会の発足以来のメンバーでもあり、かつ、県民健康管理調査の先行調査の分担研究員なのである。
 
先行調査は、疫学研究として2011年6月22日に提出、24日学長より承認された。(ここの左上には、一般倫理申請及び疫学研究用という印字も見える。)
これは、多施設共同研究とされ疫学番号1257番の疫学調査である。他の分担研究員には、放医研明石真言氏、放影研児玉和紀氏、広島大学神谷研二氏、長崎大学からは山下俊一氏の名前が列挙されていた。
ここに、福島医師会理事として星北斗氏の名前もあった。

 すなわち、氏は、長期疫学調査の分担研究員であり、かつ検討委員会の座長である。山下俊一氏と同様、実施部隊と検討委員という両方を兼任していた。そして、今年10回新たに検討委員会の座長になった。
 そこには研究課題がつけてあり、この課題名は、「福島第一原子力発電事故に基づく周辺住民の外部被曝線量推定のための問診票の検討」ということになっている。そして、この調査の数値を解析したのは、放射線医学研究所であった。
 この放医研明石真言氏は現在も検討委員だし、放影研の児玉和紀氏も同様である。

 福島県立医科大は県民にヨード剤も配布せず、4月12日~18日山形大学によって行なわれた浪江町の放射線ヨウ素の検査も中止させた。にもかわらず、県民には健康のための調査と言いながら、疫学調査の倫理規定に定められているインフォームドコンセントもないまま、早い段階から内々に疫学調査として動いていたのである。

 氏は原子力規制庁委員会が設置し、今年9月17日に初会合が開催された有識者会合「帰還に向けた安全安心対策に関する検討チーム」の委員として参加もしている。
そして、年間避難指示基準20ミリシーベルトを変更しないまま、福島県民帰還のゴーサインに賛成した一人でもある。
 この有識者会議は、あらかじめ結論ありきということは、その人選からも分かる。ただ、帰還に関してのアリバイ作りに利用されているに過ぎない。
 ともかく、福島県民を県内に囲い込むために帰還させるのである。


福島復興再生特別措置法


 この基礎に、福島復興再生基本法というものが2012年3月設置されている。   その第二十四条には、こう書いてある。
 福島県は、福島復興再生基本方針に基づき、平成二十三年三月十一日において福島に住所を有していた者その他これに準ずる者に対し、健康管理調査(被ばく放射線量の推計その他の健康管理を適切に実施するための調査をいう。次条及び第二十六条において同じ。)を行うことができる。

 この法律の響きは、まさに強制ではないが、かなり強要に近い。
 法律が福島県に健康管理調査を行なうことを認めている。県民は県に従わなくてはならないような仕組みになっている。
 しかも、福島復興のカードとして、この調査が位置づけられているのである。
 なぜ、この調査が復興に利するのか? 

 長期疫学研究だからではないのか……この大きな母体の県民調査を続けることによって、様々なデーテーが取れるからだろう。
 放影研は、これを3月15日[長期疫学調査」が行なわれる場合に備え、調査の在り方について検討を開始した。原発事故後、たった三日目にである。そう自分のプレスリリースに掲載している。
 3月29日には大久保利晃理事長により、放射線影響研究機関協議会の加盟機関に対し、長期疫学調査を実施する体制の確立を提案した。(これは、メールで行なわれたそうである。)
 そして、4月2日には、福島県立医科大で、臨時の同協議会が行なわれた。(なぜ、福島県立医科大かといえば、長崎大学山下俊一氏が、同地に居たこと、そして、現地の状況を知るためであった旨、放影研に確認を取った。)
 4月25日 福島県立医科大の視察団が、放影研を訪問。
 こうして、福島県が「県民健康管理調査」を実施する下地作りが作り上げられていく。
 
 話を「福島復興再生特別措置法」に戻そう。
 これは、露骨な人権侵害の法律ではなかろうか。この2012年3月に設置された法律を論拠として、原子力規制委員会も有識者会議を開いているのだ。すなわち、すべて結論ありきで、有識者会議等は、単なるセレモニーでしかないのであろう。この論理に従えば、すでに福島県民は、県内から動けないのである。
 
 この調査は法律によって、実施されることが決められているのである。
 福島県民は福島復興のために、「県民健康管理調査」に囲われるという論拠になる。すなわち、この「長期疫学調査」事態が復興の切り札なのである。
 この「長期疫学調査」がもたらす結果が癌の創薬の基本にもなるし、福島県立医科大の放射線医療のハブ拠点としての地位を不動なものにするだろう。
 そのためには、絶対福島県民を囲わなければならない。そうしないと、この調査の精度が落ちる……そのための法律であった。

■第二十六条 国は必要な措置を講ずるものとする

 続けて見ていくと、県は、特定健康診査等に関する記録の提供すらする権限を持っている。プライバシーも何もあったものではない。特定健康調査は、こういう形でも利用されるという危惧すら出てくる。
 ならびに、市町村の検診勧誘の裏には、注意が必要だというシグナルを発してる。(県から送られてくる癌検診の案内状も、アイソトープ協会の陰謀かもしれない。)

(特定健康診査等に関する記録の提供)
 第二十五条 健康管理調査の対象者が加入している保険者(高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第七条第二項に規定する保険者をいう。)
 又は後期高齢者医療広域連合(同法第四十八条に規定する後期高齢者医療広域連合をいう。)は、環境省令で定めるところにより、当該調査対象者の同意を得ている場合において、福島県から求めがあったときは、当該保険者又は後期高齢者医療広域連合が保存している当該調査対象者に係る特定健康診査(同法第十八条第一項に規定する特定健康診査をいう。)
 又は健康診査(同法第百二十五条第一項に規定する健康診査をいう。)に関する記録の写しを提供しなければならない。

 (健康管理調査の実施に関し必要な措置)
 第二十六条 国は、福島県に対し、健康管理調査の実施に関し、技術的な助言、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。

 (健康増進等を図るための施策の支援)
 第二十七条 国は、福島の地方公共団体が行う住民の健康の増進及び健康上の不安の解消を図るための放射線量の測定のための機器を用いた住民の被ばく放射線量の評価その他の取組を支援するため、必要な措置を講ずるものとする。
 
 この法律は、福島県が委託している福島県立医科大が、郡山市のような二次検査必要なの児童の検診を3ヶ月20日も放置しておくことに対して、何もできないのだろうか。
 第二十六条に国は必要な措置を講ずるものとするとあるが、この幅はどう捕らえたらいいのか。

 ともあれ、二次検査が必要な子供達の検査が、3ヶ月20日も放置されていた事実があった。人手不足であろうことは予測できるが、子供達の命に係わることである。第二十六条の国の福島県への役割は、必要な措置としてチェック機能も果たさなければならないのではなかろうか。

 この件で医療関係者に尋ねても、こんな実態に気付かない人が多い。
 みんなそれぞれ多忙であり、こうした細かな数字を追いかけていられないからであろうが、こうした数値は、子供達の悲鳴を秘めている。しかし、細かすぎて気付かれないことの方が多い。
 そうした隙をねらって、福島県は杜撰な調査をしている。 

 今年11月28日甲状腺検査評価部会が初めて開催されたが、ここでも、具体的症例については、触れていくような議論には至らないようだ。
 部会長には、前日本甲状腺外科学会理事長清水一雄氏が選ばれたが、同氏は日本甲状腺学会の理事でもあり、日本内分泌外科学会理事長である鈴木眞一氏とは機関誌を同じくする親戚学会の一員である。

 その清水氏は今年新たに検討委員会の委員に選ばれている。
 そして、この甲状腺検査評価部会が部会長を清水氏に選んだことで、この組織は、山下俊一氏が率いる日本甲状腺学会五学会の論理で動かされている可能性が高いと見られる。

 

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2013年12月17日 (火)

原発事故後の疑問アラカルト(2)

   
  いわき市泉町滝尻字松原ヨウ素131土壌汚染26,655㏃/㎏

 2011年3月28日米国からの資料で、いわき市泉町滝尻字松原ヨウ素131土壌汚染26,655㏃/㎏というデーターを最近見つけた。土壌についての具体的地名が出てきたのは初めてだ。
 地図で泉町滝尻字松原という場所を地図で探すと、六号線磐城バイパスの近くである。そばに藤原川という川が流れている。小名浜港からもそう遠くない。
近くに泉町もえぎ台もある。確か、ここは土地が上がった所ではなかったか。

 福島民報によれば、「いわき市の住宅地の平均変動率がプラスとなったのは平成9年以来、16年ぶり。住宅地の標準地(調査地点)74地点の約半数に当たる36地点で地価が上がった。」とのこと。
  中でも、上昇率が最も高かったのは市内泉もえぎ台の新興住宅団地の一角だそうで、前年比プラス10.7%となったという。
 これほど汚染された土地を喜んで買った市民がいる。原発事故後4月22日いわき市は安全宣言をしたが、土壌もこんなに汚染されていたではないか。現在は泉町の土壌の数値はどうなのだろうか。
 たしか、このデーターも、いわき市のホームページには掲載されていなかったと記憶している。

 再度、地図を確認して驚いた。あすか製薬に近い。同社のいわき工場の住所は泉町下川字大剣1番となっている。この下川という地番は、滝尻字松原と近いのだ。
 文部科学省からも、いわき市の土壌検査のモニタリングの数値は出ている。地点は雑草と同じだから、合同庁舎すなわち、いわき市平字梅本ということになる。3月28日11500/㎏となっている。3月26日41100/㎏。こちらも高い数値だ。
 当時、この意味するものが分からなかった。しかし、振り返れば、すさまじい放射線プルームに晒されたことが分かる。

 いわき市の市民は、前市長渡辺氏を選択しなかった。新たに市長になったのは、自民党公認の清水氏だった。その手腕については、おいおい明らかになってくるだろう。

 私は、ずっと甲状腺患者としての体験を書いてきた。
 自分が飲むチラージンという甲状腺疾患に使う薬を作る製薬会社が、たまたまいわき市に立地した関係から、同市の放射線値を注視してきた。そういう経緯から、いわき市のホームページも検索していて、なぜか文部科学省の雑草のモニタリングデーターが掲載されていないことに気付いた。
 その理由が、ずっと不可解だったが、どうやらJAの支持を受けていた渡辺市長の動きと関係があるらしいということが、秋の選挙戦あたりで伺えた。
 JAがバックだったから、いわき市の土壌汚染だけは認めるわけにはいかなかったのだろう。それで、ずっと風評被害で通してきたのだろう。
 
 いわき市は、3月15日早朝、這うように通過した放射能プルームによって汚染された。雑草から検出された文部科学省のデーター690000/㎏の放射線ヨウ素は、その折のヨウ素の濃度を物語っている。
(しかし、二年四ヶ月後確認を取ったが、いわき市は文部科学省の雑草のモニタリングデーターを公表していなかった。そうしないまま、地価だけ上げた。)
 4月6日 放射線ヨウ素37500/㎏、セシウム137は5150/㎏で、かなり減ってはいるものの雑草に付着している。(これは平字梅本という住所であるから、合同庁舎近辺である。)
 いわき市の教育委員会は、2011年4月6日新学期を始めてしまった。
 まだ、放射線ヨウ素37500㏃/㎏も雑草に残存していた道を子供たちに歩かせた。原発事故後、まだ、一ヶ月も経っていない。雑草に付着したヨウ素もセシウムも付着したまま、空間へ浮遊することはなかったのだろうか。
 セシウム137も少なくなったとはいえ、5150べクレル/㎏残存していた。 これが安全な数値だというのか。子供が、こうした環境下を歩くのである。
 子供の事だ。雑草に触ったりしないとも限らない。衣服に触れることもあるかもしれない。その服に付着した放射線を呼吸などで吸い込み、内部被爆の原因になることもあるという。
 しかし、教育委員会は、市民に対して注意すら喚起していなかっただろうと想像はできる。なぜなら、教育委員会委員長自ら「健康に影響与えるものではない」と言っているからだ。
 
それゆえ、新学期を召集したのであろう。しかし、この雑草の濃い数値を教育委員会の幹部が知らない訳はなかろう。

 それでも、学校は開校され、新学期は始められてしまった。
 何のために? いわき市が安全であることをアピールするためにである。そして、いわき市は、4月22日、さっさと安全宣言をしてしまった。
 この学校開校という事実は、地元に安全であることを浸透させる効果があったようで、あすか製薬も、同日、学校も開校し企業も戻り始めていることをアピールし、安全を宣言した。
 地元新聞社も、いわき市が出したデーターを信じ、いわき市の風評被害を全国に向かって発信した。本当は緊急時だったのに、混乱状態とはいえ、みんなで平常時を信じようとした。
  
 原発事故直後、避難していた住民も、この早期の新学期開校で、不安を覚えながらも、やむを得ず同市へ戻った世帯も少なからずいたようだ。
(繰り返しになるが、住民に文部科学省の発表した雑草の高線量のデーターは、いわき市ホームページに掲載されなかった。いわき市市民は、放射線ヨウ素が690000㏃も雑草に降り積りつもっていたモニタリングデーターの一覧を見ていたら、いわき市に戻ってこなかったかもしれない。ゆえに、掲載しなかったのか……。)
 3月15日の県七方部の空間線量のモニタリングデーターは、ほぼ五分~十分ごとに計測され長い。この日のデーターもいわき市は掲載せず、16日、しかも低い値になってから掲載している。 (長かったから掲載しなかった等という言い訳は福島県のSPEEDIのデーター隠しに似ている。)

 いわき民報も、この雑草のデーターを知らず、「風評被害」を払拭しようという記事を書いた。いわき市の地元メディア、また放射線情報発信を担っていた機関すら雑草の濃いデーターを認識していなかった。しかし、いわき市は事実を知っていたはずである。
 この690000万㏃/㎏という濃い雑草のデーターを掲載しなかったことにおいて、たぶん、子供の内部被曝を拡がっただろう。(私が、電話でいくら抗議しても、聞く耳など持っていなかった。)
 さらに、いわき市は、学校の給食に福島産の牛乳と食材が使われたとの報道があった。その理由が、渡辺前市長いわく。「福島産の牛乳や食材は危険だという風評を払拭するため」なのだそうである。このことで、いわき市の子供達の内部被曝をさらに拡げた。

 切ないのは、こうした偏った行政の刷り込みで、いわき市の放射線は低線量であったと思い込んでいる市民も少なくなさそうだということだ。(原発事故当初、断水や停電でパソコンすら使用できない状態だったと聞く。それに、断水だったので、給水車に水をもらうために並んだという市民も少なくない。放射線にもろに晒されたことだろう。)
 現実に、Uチューブでは、いわき市でも鼻血を出す子供も多いと告発する母親を映した映像もあった。「毎日続く下痢、鼻血、口内炎、鼻の中のできもの。これらは、原発事故後に家族、友人に実際おきた体の変化だ。」という証言もある。

 初期の放射線ヨウ素の線量は、いわき市が多い。そして、放射線ヨウ素は甲状腺に溜まる。
 原発事故一年後3月11日のNHKスペシャルで、いわき市は、もろに一万ベクレル/㎡の放射線プルームが通過したということを報道した。このことで、いわき市は、大量の放射線ヨウ素に晒されてしまったということが周知された。
 放射線ヨウ素は甲状腺に溜まりやすい。すなわち、いわき市民は甲状腺疾患を受けやすい状況にあるのだ。
 特に、子供に甲状腺疾患があると、成長ホルモンが行き届かない場合、身長が伸びない、知的障害等の弊害を伴うこともあるという。しかし、甲状腺機能障害については、血液検査をしなければ分からない。超音波の甲状腺検査のみでは、こうした疾患は分からないのである。
 しかし、福島県の県民健康調査では、血液検査は二次検査からしか実施されない。尿検査も行なわないので、内部被爆しているかどうかの正確なデーターは取れない。)
 そして、福島県の子供の甲状腺検査においていわき市は後回しなのである。今年になり、やっと始まった。いわき市は放射線ヨウ素が高い。なぜ、そのいわき市の甲状腺検査を後に持ってくるのか……。

 放射線ヨウ素の初期データーを政府は測定させなかった。まさか、子供たちの甲状腺を放射線ヨウ素漬けにして、その時間経緯を測っている……すなわち、実験している等ということは考えらないでしょうね?
 まさか、長期疫学調査のためにヨウ素剤を配布しなかった等ということもなかったのでしょうね?……と穿った見方をしたりしてしまうが、いわき市の対応、福島県の対応等は疑問ばかり残る。

 「原発の危険から子供を守る北陸医師の会」の石川県「よしだ小児科クリニック」院長の吉田均医師のいわき市の講演会のビデオが流れていた。
 同氏はチェルノブイリ調査団に翻訳として参加した医師だという。
 この後の質疑応答で、いわき市の小学校の教員を3月までやっていた人が発言していた。「子供たちの中で体調の変化がすごくあった。震災以降、例えば鼻血といっても、震災以降はドバーと出る鼻血に変わった。同じ子が何度も出す。放射能による影響だと思っている。が、これを教員同士で共有することはできない。職場で放射能の話をするのはダブーだった。」
 身長が一センチも伸びない子供の存在も現実にあるとのことだが、幼時期の原爆放射線被曝により成長遅滞を生じることが明らかになっている。(甲状腺は成長ホルモンを出す。だとすれば、原発事故後、甲状腺機能に何等らかのトラブルを抱えている子供が出現しているという結論になる。早急に血液検査をしないと、気づかないまま成長に支障をきたす心配もある。)

いわき在住だった女性の衝撃的話

 
 いわき市で、病院で血液検査を拒否されたという事例をネット上に発見した。
 その女性は、行政ならびに給食を巡る学校の対応等に不信感を募らせ、北九州に母子で避難した。糸島での「避難者のお話」という学習会での発言を紹介していた。
 このmikoTsukamotoという女性のビデオがアメリカ放射線物理学会によっても英語字幕つきで紹介もされていた。その内容は衝撃的だ。
 概要を書いてみると
「3月11震災で、いわき市の水道が20日間とまった。次の日、給水車に2時間ほど子供と一緒に並んだ。3月12日1回目の爆発があり、後で測定データを見ると、23マイクロ普段の460倍だった。この時、『危ないから屋内退避しなさい』という広報車もなく、私たちは爆発したことも知らず、2時間外にいた。」と女性は言う。
 結果、この女性は検査結果、甲状腺に異常ありの血液検査が出て、子供には五ミリののう胞が見つかった。
「私は、子供たちのホールボディカウンターを事故後すぐに受けようとした。しかし、どこに問い合わせても受けられなかった。東京まで行って受けてきた人がいたが、データーを渡してもらえなかった。私も、何箇所か電話で確認したが、データーを渡してくれるところはなかった。では、甲状腺の血液検査と思い電話したが、『いわき市内一斉に甲状腺の検査はしない』と耳を疑う結果となった。『どこで被曝した証拠を残せるか』と福島県に聞いたが『ない』と回答された。」といわき市及び福島県の当時の実態を赤裸々に語った。

 この女性の言うことが事実だとすれば、この論理でいくと、被曝した記録は、福島県では残せないという理屈になる。いや、残させまいという圧力すら感じる。
 ならば、被曝させたという過失は、誰が取るのか。被曝した人々の責任だともいうのだろうか。
 検査を受ける患者の自由まで奪い、血液検査までさせない?
 医師法には、患者の診療を拒否してはいけないと書いてある。患者には診療、及び検査を受ける権利があるはずだ。それが法律というものだと思う。
 ということは、福島県は法律はないということか。いや、医師法というのは国が定めたものだ。福島県が国の法の遵守をしていないだけだ。それとも? 3・11以降、日本には法律すらなくなってしまったのだろうか。
 被曝した可能性がある住民が、自分の被曝量を知りたいと思うのは当然のことではないか。

 それとも? 証拠を残す検査はさせないということは、すべて山下俊一氏が福島県放射線健康管理リスクアドバイザーに就任した時から決まっていたことなのだろうか。(私達甲状腺患者が、放射線リスクがなかったとはいえない薬を強要されたことと同様な出来事に思える。発想、スタンスが同じだ。権威権益維持、高邁な世界的疫学調査のためには患者も被曝者も、ただの捨て駒に過ぎない。
 DAY JAPAN10月号が掲載している山下俊一語録「三月中二週間にたっぷりと被曝させた。」という医師向けの講演会で言った同氏の言葉に、この背景が隠されてはいないか。
 要するには、原発事故に合った被災者に治療をさせない意図がなかろうか。(ドイツZDFの取材だと、、医療機関に圧力をかけているのは佐藤知事?でもあるようなのだ。)

 ドイツZDFの取材映像ではOhsawaという男性が証言していた。
 同氏によれば、「福島県で放射線検査を受けたかった。しかし、福島医科大に成人の検査はしないと拒否された。友人が隣の県に問い合わせたら、福島県知事から診療はしないよう指示されている。」と言われたと証言している。(ちゃんと、顔まで露出して証言しているので、虚偽報道発言ではないだろう。)

 隣県の病院にまで福島県の意志が及ぶということは、医師会レベルでの申し合わせがあったに違いない。なにせ、福島県民健康管理調査の分担研究員には福島県医師会の常任理事がいた。その人は子供甲状腺検査検討委員会の初期からの委員でもあり、現在は座長をしている星北斗氏である。
 すなわち、県民囲い込み調査の一角に座している張本人なのである。星氏は厚生労働省出身で郡山市で星総合病院も経営している。同病院は、今年7月21日から提携病院になった。無論、同病院でも福島県民健康管理調査以外の検査は受け付けていないそうである。)

 それにしても、こんな公然と医師法を無視しての患者への人権侵害が許されるのであろうか。
 第一、こんなこと知事の権限でしていいことなのか。(そういえば、佐藤知事は自主避難の人々の罹災証明書を発行しなかったということも言われている。どうやら、こうした実態は事実の様なのである。(前述したが、医師法に医師には患者の診療を拒否できないことになっている。それとも、今は非常時なので、通常の法律はどこかに飛んでいってしまったのだろうか。)

 先のmikoさんは、重要な証言している。この女性の配偶者はいわき市職員だった。しかし、市から何の連絡もなかったという。 
「何かあったら、1番に連絡があるはずだと主人は言っていたが、結果は爆発も知らされず、母子ともに外で被曝した。また、国から与えられた文書を丸暗記するほど、電話対応に追われていた。」
 そうすると、いわき職員にも原発事故は知らされず、国から与えられた文書を元に電話対応をしていたということになる。
(それで危機管理などという課で、私の電話に対応した男性も臨時職員だっただろう。彼も国からあてがわれたマニアル通りに、私に対応したのだろう。)
  
 女性は、続ける。「事故から5か月後、いわき市発表の放射線量は0.12μ/hだった。私が市役所からガイガーカウンターを借りて測ると、0.24~22.14/h。また、有志で土壌検査や剪定した木の測定をすると、20000㏃/㎏あった。
 行政は私たちを守らないと、主人と放射能の測定結果を見てそう感じたという。「例えば、水道水NDといわき市のホームページで発表されている。それで「ストロンチウムやプルトニウムなどの核種の測定値を見たい」というと、『「市民が混乱する』という理由で詳細なデーターを出さず、ヨードとセシウムNDの文書を出された。」
(あすか製薬は、このいわき市の水道水を使用している。この証言が本当ならば、いわき市の水道水の安全性すら保証されていないことになってしまうが、どうだろうか。最近になって分かったことは福島県の市町村は水道水はみんなNDとされているが、切捨てで検出されていないことになっている。ヨウ素はさすがにNDだが、セシウムは微量だが検出されている。ストロンチウムも微量だが検出されていると最近発表された。微量としても、積算するとどうなのか。)
 
 さらに同女性は言う。
「国の発表と事実はちがう。国は明らかに法律違反を市民に強要しているのに、職員は国の言いなりにしか動かない。文書公開制度すら、嘘にならない嘘で市民を騙し、出させない、書かせない、時間をかせぐ。学校は生徒、児童を守らない。放射能に気をつける父兄を許さない。放射能をなるべくさけようとお弁当にすると、他のクラスメートからいじめられ、暴力をうけても、いじめた児童父兄を指導せず、放射能を怖がらないように私が指導を受けた。」と……。
 放射能を防御することを周りの空気が許さなかったと女性は言う。

 行政に文書で色々請求したが、のらりくらりとかわされたそうだ。(私が、総務省に相談していわき市監査委員会に相談しても、財務のことだけしか監査しないと言われた時と同じだ。昨年、「あすか製薬90%シェアは、独占禁止法に当たらないのか」公正取引委員会に相談した折、ついでに、いわき市は放射線のデーターを意図的に掲載している……こんなことが許されるのか聞くと、窓口の女性は「同市には監査委員会というものがあるから相談したらどうか」と薦められた。しかし結果は、何も調べない……行政が好き放題やっていて、それを監査する機関が機能していない。監査委員会も名前だけだ。住民のために、何も機能していないことだけ分かった。)
 
「いじめた児童父兄を指導せず、放射能を怖がらないように私が指導を受けた。」そうだが、この女性が何をしたというのだろう。ただ、緊急時のリスク回避のために、お弁当を子供に持たせただけではないか……すると、子供がいじめを受けたという。木の枝等から2000㏃もの放射線を測定していたので、地産池消の給食を子供に食べさせたくなかったのだろう。当たり前の行動ではないか。それが、こんな形で糾弾されるとは……。
 そもそも、こうした原因作りをしたのは、市行政の責任のはずだ。(後に、いわき市が、なぜこうした対応を取るのか、その原因が分かった。前渡辺市長が、農家出身でJA票で市長に当選した人だった。それゆえ、原発事故が起きても、何が何でもいわき市の土地は汚染されていないことを貫かなければならなかったのだ。そういえば、いわき市は雑草のモニタリングデーターも隠したが、土壌検査のモニタリングデーターもホームページには掲載されていなかった。
 
いわき市教育委員会に電話をする

 こういう指導をするいわき市の教育委員会は、前世紀の遺物のようではないか。
 今年7月28日には福島第一原発のトレンチから23億5000万㏃のセシウムが検出され、ネット上では、いわき市四倉の海開きが話題になっていた。
 このことをキッカケに今年7月末いわき市教育委員会学校支援課に問い合わせてみた。
 このニュースで日本中ひっくり返っているのに、同委員会は汚染漏れの情報すら知らなかった。海開きの件は観光課だとのこと……。呑気なものである。(全く危機感がない。子供たちが大勢海に入っているのだと説明したが、ピンときていないようだった。)
 
 ところで「原発事故当初、いわき市内の学校は、2011年4月6日開校したと聞いているが事実か?」確認した。すると、「事実だ」と素直に認めた。
 私は改めて雑草から検出された放射線ヨウ素とセシウムの濃い数値を読みあげ、「このデーターを知っているか?」と問うと「その雑草のデーターは知らない」と答えた。「このデーターは原発事故当初文部科学省から出たデーターだが、御市はホームページに掲載していない。新学期開校をしてしまったようだが、雑草には放射線ヨウ素が同日37,5000㏃残存している。それは平ら梅本という所だから、合同庁舎の近辺の雑草だ。これで子供たちの安全がはかられたと思うか?」と問いかけたが、これもピンときていなかった。
 どうも、私が問いかけている意味が分かっていないようだった。
 原子力安全課の担当者が知らないものを、教育委員会が知らないのも無理はない。
 しかし、3月18日文部科学省の雑草のデーターは、放射線ヨウ素は690,000/㎏、 放射線セシウムは30,300㏃/㎏もあった。私も、うろたえたこの数値は事実である。
 こんな眩暈のする濃い数値を、行政に直接携わる者が知らなくて済むというものでもなかろう。
 
 ついでに、前から気になっていたいわき市の地産地消の詳細について確認した。すると、原発事故後、6月末に始まった簡易給食には福島県産の牛乳を使ったという。(放射線は基準値以下だったと教育委員会の学校支援課担当者は言っていた。)
 この牛乳について、懸念を抱いている女性の投稿を見つけた。この女性の情報によれば、いわき市の給食に出されている牛乳は、中通り本宮で作られているという。
 近隣の処理場汚泥から通常の1000倍のセシウムが検出されたが、既にコンクリートは出荷されていたとのこと。 学校給食担当課によると、『給食の牛乳はその本宮の工場が毎日いろいろな原乳を混ぜて作っている。基準値以下のものを混ぜているので大丈夫かと思う。」と言っていた。でもゼロではないので、強制ではないので飲ませなくてもよい。』とのこと。メーカー名も聞いたが、データ表記が詳しくないようで、女性は納得しきれていない様子だ。
 子供の給食で風評被害を払拭しようとする施策事態、暴論に近い。すでに、数ベクレルでも検出されている牛乳を飲めば、積算で内部被曝をしてしまうだろう。(現実に、この年、7月稲藁を食べていた牛にセシウム汚染があり、汚染牛肉は全国に流通し日本中パニック状態になった。)
 
 この給食の件でも、先の北九州に避難した女性はコメントしている。
「署名活動を根気よく続けて地産池消をすぐにやめさせた。教育委員会が給食を食べない自由を認めたのは、2学期になってからだ。安全説を信じた人の子供たちは、給食を食べさせていた。先生や学校に言っても無駄だった。」と語っている。さらに続け「私が疑問に思ったのは、市の職員、学校の教員が放射能汚染から子供を守らなかったことだ。」と結んでいる。
 初期の頃、福島産の原材料を食べてしまった子供は内部被曝しただろうと思う。そして、健康被害があっても、おそらく、誰も責任を取らないだろう。
 
 雑草のデーターをいわき市が掲載しなかったのも時間稼ぎだったのだろうか。
 結局、この雑草のデーターは、一度もいわき市のホームページに掲載されていなかったし、現在もされていない。今後、永久に掲載されないだろう。(昨年いわき原子力災害対策課に電話したが、担当者自身が知らない状況だった。一応、リンクを貼っていたというので、今年、5月末確認したが、原発事故当初、リンクは貼っていたが、もはや確認する術もなく分からないということであった。ということは、二年七ヶ月にわたり市民には知らされなかったし、今後も知らされる予定もないままであろう。)
 
 雑草に690000㏃も検出されたと知られたら、そんな野菜を市民は絶対食べないだろう。(いわき前渡辺市長が、JAの推薦を受けていたことは、市長選挙の時に知った。そんな情報は余り上がって来ない。ただ、前市長の行動が、ずっと不可解だったが、それで謎は解けた。)
 農家にとって土壌汚染は絶対認められないことであったから、農家票の多い前市長は、放射能の土壌汚染は絶対隠さなければならないことだった。(しかし、放射能物質の分布状況等データベースというものを最近見つけた。それによれば、2011年7月7日いわき市ヨウ素131は9200ベクレル/㎡、セシウム28000ベクレル/㎡測定されている。ヨウ素137は半減期八日とされている。しかし、7月になっても、いわき市には、まだこんな高いヨウ素とセシウム(特に、セシウムが高い。)が検出されている。こうしたものが、まだ漂っていたのだろうか。
 私は、文部科学省のモニタリングデーターを検索した。が、もはや、遡ってもデーターは見つけられなかった。(2012年原子力規制庁にデーターが移行されて、余計事故当時の資料は見つけにくい状態になっている。)
 
 空間線量は他市に比べると、いわき市は下がっていった。それで、いわきは安心、線量は低い……風評被害という言葉が生まれやすい背景があった。
 しかし、3月15日の放射線プルームでも、一万ベクレル㎡という数値であった。私が入手している雑草のモニタリングデーターも4月11日で切れてしまっているので、それ以降の線量は分からない。しかし、確実に減っていた。
 4月11日放射線ヨウ素12300ベクレル セシウム2170ベクレルで終了している。ヨウ素は半減期は八日である。にもかかわらず、この高い数値は何を意味するのだろう。福島第一原発の放射能は、継続的にずっと放出されているという認識はあったが、それにしても高くないだろうか。
 
 いわき市でも、子供の命よりJAの支持を捨てられなかった前市長……今年9月8日の市長選で落選したものの、二年半も経済が優先された事例だった。
(いわき市は2011年4月22日原発事故直後にもかかわらず、強引に安全宣言をしてしまった。避難退避圏であった県境の荻地区、志田名は高い放射線値を示していたのに、住民は放置されたままだった。)
 そんな経緯と現実がありながら、あたかも原発事故など何もなかったかのように、いわき市の土地は上がった。しかし、子供たちは無用の被曝を強いらた。


■福島市の国道でもヨウ素119万ベクレル検出


 だが、こうしたデーターの意図的掲載は、いわき市だけではない。
 いわき市が原発事故当初リンクを貼っていたと主張する福島県も、水素爆発事故から三日後の3月15日 福島市雑草のモニタリングデーターを公表していなかったというのである。 
 2011年6月7日(asashi.com)
の報道によれば、「福島市内の雑草から1キログラム当たり100万ベクレルを超える高い放射能が検出されていたことが分かった。公表されたのは、翌日に別の場所で測った6千分の1ほど低いデータだけだったという。実際には、福島市の国道114号付近の雑草からはヨウ素が119万ベクレル、セシウムが16万9千ベクレル検出されている。」とのことである。(これでは、たとえ、いわき市が福島県にリンクを貼っていということが事実であったとしても、リンク元の情報も頼りないものであるということになる。)
 結局、文部科学省の雑草のデーターも3月18日以降一覧にされて発表されているので、水素爆発直後の一番高い数値を、政府も福島県も公表しなかったということが事実なのだろう。
 福島市で3月15日雑草のデーターが119万ベクレル/㎏検出されていた。ということは、水源や川にそれだけの放射線汚染がなかったという根拠はなかろう。本当のところ、水道水の放射線値も行政側の発表だけを鵜呑みにしていいかどうかも疑わしくなってくる。
 高い牛肉の放射線値に日本中がパニックになったのは、七月頃だった。その原因は稲藁汚染のせいだった。となると、その稲藁を食べた牛乳はどうだったのだろうかと心配になってくる。
 いわき市の給食の福島県産の牛乳の安全性については、やはり、疑問も湧いてくる。なにせ、米国の調査で、いわき市泉町滝尻字松原という場所での放射線ヨウ素131の土壌汚染は26,655㏃/㎏あったのである。2011年3月28日の数値である。

 いわき市の子供甲状腺検査結果は、結節 5ミリ以上262名、5ミリ以下163名、のう胞20ミリ以上 1名、 20ミリ以下 なんと18,212名もいる。
 雑草に3月18日690000㏃/㎏もの放射線ヨウ素が検出され、土壌からは41100/㎏もあれば、当たり前だ。
 原発事故直後五月に「なぜホームページに文部科学省のモニタリングデーターを入れないのか」といわき市に尋ねた時、窓口に出た当時の臨時職員M氏は「健康に問題ないと聞いている。」と言ったのだ。
 どこが問題なかったというのか? なぜ、こんなに眩暈のするような数値をホームページに掲載しなかったのか?

 放射線由来の甲状腺結節は、たとえ、3ミリ位でもリンパに転移することが多いと聞く。5ミリ以下の子供たちも心配である。

 前市長のしたことは、やはり、罪深いことであると思う。

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